肥育事業

当牧場では、現在約400頭の交雑種(F1)を専門に肥育しており、肉質と成長スピードのバランスが優れたF1牛の可能性を最大限に引き出すことを目指しています。F1は黒毛和種とホルスタインを掛け合わせた交雑種で、市場でも安定して高い評価を得ている牛種です。

私たちは、生後まもない段階から一貫して飼育を行っており、一頭ごとの体調や成長スピードに合わせてきめ細やかな管理を徹底しています。日々の健康チェックはもちろん、気温や季節に応じて飼料の配合を見直したり、ストレスをかけない環境づくりに取り組んだりと、手間を惜しまず丁寧に育てることが品質に直結すると考えています。

出生直後からの一貫飼育体制

生まれたばかりの子牛を直接仕入れ、一貫して育て上げる体制を採用しています。これは、通常の農場が生後2ヶ月頃の子牛を受け入れるのに対し、より早期から牛の健康や性格を把握できるという大きなメリットがあります。

早期育成によるストレスの軽減や成長の安定化が、肉質向上と病気予防に繋がっています。大切に見守りながら丁寧に育て上げています。

最適な飼育環境の整備

牛にとって快適な飼育環境を整えることが、良質な肉牛の育成には不可欠です。当社では、牛舎内の温度管理や換気、床材の衛生状態に至るまで徹底して管理しています。また、飼料にもこだわり、成長段階ごとに最適な栄養バランスを考慮して調整しています。牛にかかるストレスを最小限に抑え、自然に近い状態でのびのびと育てることを心がけています。

名古屋中央卸売市場への出荷

肥育した牛のうち約半数は、名古屋の中央卸売市場に出荷しています。ここでは「相対取引」という形式で取引され、あらかじめ決められた価格で信頼ある業者と安定的な取引が行われています。名古屋市場は東海地方でも屈指の規模を誇る流通拠点であり、品質の高さを認められた肉牛のみが継続して取引されます。当社の肉牛はここでも高い評価を受けています。

豊橋・東三河食肉流通センターへ

もう半数の肉牛は、豊橋市にある「東三河食肉流通センター」へ出荷しています。こちらは競り形式の市場で、地元の肉屋や精肉業者が直接買い付けに訪れます。買い手の目利きによって品質が評価され、その場で価格が決まるため、牛の出来栄えがダイレクトに評価に繋がります。当社では、ここでも安定して高値がつくよう、日々の飼育管理に力を入れています。